肥前国神社姫物語

「みなさん、こんにちは!ボクは、九州佐賀国際空港のキャラクター、むっぴーです!
佐賀県は、福岡県と長崎県の間にあって、自然・歴史・食べ物
・・・魅力たっぷりなところだよ!」

今日、皆さんにご紹介するのは、佐賀県に伝わるフシギなお話。
このお話を知れば、みなさんがとっても元気でいられるような、
お守りになるかもしれないよ!
どうぞ最後まで、このフシギなお話をきいてね!

時は江戸時代。今から約200年ほど前のお話。
佐賀県は、「肥前国」と呼ばれていたんだ。
有明海と玄界灘という二つの海に面した肥前に現れた、
フシギな妖怪のウワサが流れていたんだ。

文政二年(1819年)4月18日に
その出来事が起こったと記録されているよ。」

肥前に住む人が、浜辺で歩いていると・・・

 ザザザザ・・・キラッキラ・・・

海が荒れ、町の人たちが見たこともないものが目の前に現れたんだ!

「なんじゃこりゃ~~~」「ひえ~~~~!!」

目の前に現れたのは、全長2尺、およそ6メートルもあり、2本の角が生え、
女の人の顔で、尾は3本の剣になっていて、
体が魚のうろこで覆われた妖怪だった。

おびえる町の人たちに、その妖怪が話し始めた。

「我は、龍宮よりの使者、〈神社姫〉という者なり。
これより7年は豊作なり。また、コロリという病がはやるだろう。」

「我の姿を書に写して見せるべし。コロリをのがれ、長寿を得るであろう。」
というと、この妖怪〈神社姫〉は姿を消した。

それから、ほどなくして・・・その年の夏に・・・

町中で原因不明のはやり病が広まったんだ。
死に至る人がたくさんいたことから、
「急死」という意味の「コロリ」という名前がつけられた。

大変だ!コロリにかかってこの町の人が
たくさん、命をお落としていくよ・・・(涙)

あれ?あそこにいる二人の町人さんが何か書いている・・・

そう。あの時浜辺で見た、龍宮の使い〈神社姫〉のことを思い出し、
神社姫の写し絵をたくさん描いたんだ。

町中の人に、神社姫の写し絵を見せて回った。
町には、写し絵を家に貼ってお守りにする者、
皆に配る者がたくさん現れたんだ。

町の人たちは、この〈神社姫〉の絵を大切に持ち歩き、
はやり病から身を守ろうとしていたんだよ。

はやり病にかからないように、自分の身をいろんな手段で守ることは
今も昔も同じなんだね。

「カミサマ紙芝居師なっちゃん」Official Site

鎌倉を拠点に、全国各地で紙芝居で笑顔と元気を届ける紙芝居師。 神代文字である『龍体文字』でカミサマのエネルギーを届ける神事アーティスト。 古事記・日本書紀などをもとに日本の八百万の神様のお話や 日本の神々が持つスピリットをオリジナル紙芝居で伝えている。 いしかわ観光特使、第2回 ニッポン全国街頭紙芝居大会優勝。

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